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村上“ポンタ”秀一 /Why do you play Pearl?

数々の一流ミュージシャンとの共演を始め、今もなおトップドラマーとして精力的に活動を続ける村上”ポンタ”秀一氏。高い音楽性と幅広い活動を繰り広げる日本を代表するトップ・アーティスト:村上”ポンタ”秀一氏がPearlドラムを使い続ける”理由”を聞いてみた。 パールスタッフ(以下:Pearl):今回のテーマはシンプルに「Why do you play Pearl?」ということで、Pearlドラムを使い出したきっかけを教えてください。 ポンタ:俺の初代のボーヤがね、キャンディーズのバックをやってたのよ。で、そいつが”ライブ観に来てくれませんか?”って言うからライブを観に行ったのよ。その時に”実はPearlっていうドラム会社のスタッフの人がポンタさんに会いたがっています。”って言うから…。”じゃあ連れてってくれよ”って言ってPearlの本社に来たわけ。そこで個性的な塗装のおばちゃんとか、社長よりも先に挨拶に行かないと機嫌が悪くなる”べらんめえ調”のオッサンとかが居て笑。そういうので、この会社の”気質”が好きになったんだよな。小回りが利くのもそうなんだけど、その気質があって、こういう所で手作りみたいな感覚でやってるドラムがあるんだって…。それで俺は”使わせてください!”って言って。それがスタートだね。 ドラムを叩く職人としてはさ、ドラムは道具じゃない?その道具を作ってる人たち=Pearlの”気質”だからさ。それに尽きるな。それから本当に世話になったやつがいっぱいいるから。俺は他のメーカーも試奏はさせてもらうけど、けっこう浪花節だから気持ちの中では”Pearlからクビだと言われるまでは、俺はPearlの代紋背負って生きてやる”って思ってる笑。それで今までずっと来てるし、誇りを持って使ってるから。 Pearl:一番最初に使ったPearlのセットは何ですか? ポンタ:これは俺がPearlになる前なんだけど、PRESIDENTを使ってたんだよ。で、五輪真弓だったり、大村 憲司、高水健司と俺でエントランスっていうトリオをやってる時にライブレコーディングしてたり、その辺はキャロル・キング絡みもあったな。アレンジャーとして深町純と知り合ったりとか…。その頃は全部PRESIDENTだったな。それも全部裏を抜いて、シングルヘッドにしてね。なんか余韻が嫌いだったんだよな。シングルヘッドにしても、それでもタオル掛けてたから。かなりデッドにしてね。 Pearl:SABIANシンバルを使い出したきっかけは何でしょう? ポンタ:俺がPearlになった後にSABIANが出来たから、もう自然にSABIANになったよね。Aジルジャンっていうのがある意味主流の時代だったけど、HHってシリーズの所謂ターキッシュ系が気に入ったんだよな。最初の頃はクラッシュでちょこっとAAを使ったりもしてたけど、メインはほとんどHH系だったから。それとHHXの13.5インチのハイハットは革命よ。あれはたまたま手元に来て”13.5?なんか中途半端だよね。”って使ってみたらすごい良くて、今でもずっと使ってる。今でも使ってるというか明日も明後日も使うよ。 Pearl:現在メインで使用されているセット(Masterworks)はド派手なペイントが印象的ですね。 ポンタ:あれは昔の黄金比サイズのシリーズなんだけど、今はもう亡くなった、とあるボーカリストとやってた時に使ってたんだよね。それを何故かPearlの本社に預けてたんだよな。しばらくしてちひろちゃん(越ちひろ氏)に描いてもらうって時にそのセットを思い出して”今回はこのセットで描いてくれ”って渡して…。メイプルで柔らかいのよ。あたたかい音してるし胴も浅いから、歌ものにも良く合うしね。 Pearl:ドラマーの皆さまにメッセージをお願いします。 ポンタ:俺がそうだったんだけど、自分を職人や仕事人と思ってドラムをやりたいんだったら、まず”道具を知れ”ってことを言いたいよね。今スタジオに行ったらドラムが組んで置いてあるしさ、セッティングを変える子も変えない子もいっぱい知ってるし、チューニングなんか一切しない子もほとんどだし…。まずはやっぱり一個のタムでもいいから、職人として自分の道具が”どういう風にしたらどういう音が鳴るのか”を知ること。この精神、大事よ。そうするとしないとで、圧倒的な違いが数年後に出てくる。テクニックがどうとか、手がどれだけ動くか、フレーズがとかそんなもん二の次だから。でもそういうことを感じるドラマーって日本にほとんどいないんだよな。どういう風にしたらどういう音が鳴るのかってのを、考えてやってるかやってないかの違いだけなんだけどな。 俺はね、例えば12インチのタムに、現存する全部のヘッドを買って全部を試してみたりしてそれでチューニングを覚えたの。俺なんかどこでもセッションやるじゃない?どこでも何も変えないでそのままのセットでやるって場合も、10秒したら”俺の音”になってるから。叩いた時のタッチ感と出てくる音を自分の耳で聴いて、それだけで出来ちゃう。 たまに楽器をレンタルする時も、5分もあったら自分のチューニングでできるな。もっと深くなってくるとマイク乗りの良いチューニングも出来るようになってくる。ライブハウスは別として、ホールぐらいになるとどういうチューニングにしたらマイク乗りが良いか、中野サンプラザならこうで、武道館ならこうで…。とか能書き抜きに分かってくるんだよ。マイクにスッと入っていく声の出し方と一緒だよね。それで結構現場に呼ばれたりするし、組んでるエンジニアもトップのやつばっかりだから一緒にやってると話が簡単てのもある笑。 だから職人になろうと思うなら、まず”道具を知ること”。スタジオミュージシャンになろうと思ったら、職人にならないと務まらないからな。そういう精神を持つのは大事だと思うな。


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35th Anniversary Limited Edition 宮脇知史 Signature Snare Drum

1983年“44 MAGNUM”でデビューしてから昨年35周年を迎えた宮脇知史氏のシグネチャーモデルが限定発売。 ソリッドで華やかな音色が特長の厚めのブラスシェルに、古代建築物や美術品で取り入れられている手法の一つでもある“Patina(緑青)”フィニッシュを採用したセンシトーン・プレミアムをベースに、“44 MAGNUM”ロゴ入りのオリジナル・バッジを装備したこだわりのモデル。 STA1465FB/SM 定価¥92,000(税抜)  =限定台数:35台= ●Shell: 1.5mm Beaded Brass (Patina Finish) ●Size:14″x6.5″  ●Hoops:Top=FatTone / Bottom=SuperHoop Ⅱ (10 Tension) ●Lugs :Tube Lugs ●Tension Rods:Stainless Steel =SST-5047  ●Strainer:Click Lock =SR-150AG/SR-150EG ●Snarewire: Ultra-Sound =SN-1420I  ●Drum Heads:Top=REMO Powerstroke X / Bottom=REMO Snare Side ※ソフトケース付属 ★トップをファットトーンフープにすることで、オープンリムショットで叩いた時に、スティック全体のヘッドにあたる面積が増える影響もあって全体的に音がすごく太くなる。 ★出来る限りノーミュ―トで使用することを前提に、サスティーンが短めのPowerstroke Xを打面ヘッドに採用。 ※“Patina(緑青)”フィニッシュは、ヴィジュアル個体差が生じますことをご了承下さい。